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Vol.04 がんのはなし

ご存知ですか?死因の3割以上が“がん”なのです

※「3大死因」とは・・がん、脳血管疾患、心疾患で62%を占めます。



1965年以降は脳血管疾患が減少し、心疾患、がんが追い抜いた。2002年の死亡別死因を見ると、がん(31.0%)、心疾患(15.5%)、脳血管疾患(13.3%)です。


図のように、ガン細胞が完成するまでには、イニシエーターの作用、プロモーターの作用と段階を経ていきます。よってがん予防には、発がんイニシエーターや発がんプロモーターを体に取り込まないようにすることが重要であり、同時にそれらの働きを抑制することが必要です。食物による発がん抑制作用を研究する目的も多くはその点にあるといえるのです。

 

良性腫瘍と悪性腫瘍

腫瘍(tumor)という語は、[腫れもの]という意味であり、からだの細胞の一部が勝手に増殖を始め、かたまりとなったものです。この性質は大きく良性と悪性の2つに分かれます。最近では、厳密さを示すときには「腫瘍」ではなく、「新生物(neoplasm)」を用いる傾向にあります。


良性腫瘍

消化管に発生するポリープや皮膚にできるいぼなどの腫瘍をいいます。ある程度増殖はしても速度は遅く、周囲の細胞を破壊したり、転移を起こしたりはせず、生命にかかわることはありません。しかし、良性腫瘍の中には、時間とともに性質が変化し、悪性腫瘍になるものもあります。皮膚・骨・大腸の良性腫瘍のときに見られます。 また、脳腫瘍の大部分は良性腫瘍ですが、近くの細胞を圧迫してその働きを阻害するため、腫瘍の発生した部位に応じた頭痛、麻痺などの症状が起こります。生命を支える脳幹に発生した場合は、手術ができず、生命にかかわることがあります。


悪性腫瘍

細胞が無制限に増殖して周囲の正常な細胞を破壊し、色々な部位に転移を起こして生命に危険を及ぼす腫瘍を、「悪性腫瘍」または「悪性新生物」といいます。


日本のがんの動向

  全体 男性 女性
1位
肺がん
肺がん
大腸がん
2位
胃がん
胃がん
胃がん
3位
大腸がん
肝がん
肺がん
4位
肝がん
大腸がん
乳がん
5位
膵がん
膵がん
肝がん

日常において身近な発がん物質

●かび
とうもろこし、ナッツなどにはえるカビが作り出すアフロトキシン

●肉や魚の焼け焦げ
動物性たんぱく質を含む食品を加熱調理し、それがこげた物質

●動物性たんぱく質
動物性たんぱく質が分解してできた物質が胃の中で反応してできます

●山菜類(わらび、ふきのとう)あくの多い山菜
ゆでてあくを抜くことにより発がん物質を取り除きます

●たばこ等
たばこの煙の中には4000種類以上の化学物質、このうち200種類以上が有害物質です。たばこの煙には多種類の発がん物質が含まれ、細胞の遺伝子に傷をつけてしまいます。


食品に含まれる発がん抑制物質

●β‐カロテン
ニンジン・ピーマン・かぼちゃ・パセリ・にら・しその葉等緑黄色野菜に多く含まれます。体内で必要なだけビタミンAに変換されます。ビタミンC、Eにも抑制効果があるといわれています。

●ポリフェノール
葡萄や苺等の果物、大豆などの豆類、穀類、緑茶、カレー粉、しょうが、ごま、カカオ、そば、赤ワイン

●カテキン
お茶の渋味成分でポリフェノールの一種。緑茶に多く含まれ、緑茶カテキンはビタミンEの50倍の活性酸素除去作用があるといわれています。

●食物繊維
食物繊維とは、食物に含まれる消化されない成分のことで、水に溶けないものと、溶けやすいものがあります。水に溶けない食物繊維は穀類などに含まれるセルロース等です。水に溶けやすい食物繊維は、果物に含まれるベクチン、こんにゃくに含まれるマンナン、海藻類に含まれるアルギン酸などがあります。 一般に水に溶けやすい食物繊維は便秘解消、水に溶けやすい食物繊維は小腸で他の栄養素の消化・吸収を抑制したり阻止する効果が大きいので、血中コレステロールの低下や血糖値の改善などに効果があるといわれています。

●含硫化合物
キャベツ、大根、たまねぎ、にら等のねぎ類の野菜に多く含まれています。ねぎ類独特の目にしみる刺激の強いにおいや辛味成分が代表的な含硫化合物です。


がんを防ぐための12か条

1. バランスの取れた栄養を摂る
2. 毎日変化のある食生活
3. 食べ過ぎはさけ、脂肪は控えめに
4. お酒はほどほどに
5. たばこは吸わないように
6. 食べ物から適量のビタミンと食物繊維を多くとる
7. 塩辛いものは少なめに、熱いものは冷ましてから
8. こげた部分は避ける
9. カビの生えたものには注意
10. 日光に当たり過ぎない
11. 適度にスポーツをする
12. からだを清潔に

がんの予防

がんの予防には、「たばこを吸わない」「塩辛い食品の摂取を控える」「新鮮野菜、緑黄色野菜を多く摂取する食生活への改善」が有効とされています。これらの対策は、高血圧、動脈硬化の改善効果が認められていることから、がんに限らず他の生活習慣病の予防にも有効といえます。また、脳卒中・冠動脈疾患などの心血管疾患の予防対策にもなっています。



牛乳に含まれるカリウムは、血液中の老廃物を除去・腎臓の働きを助ける動脈硬化の予防・高血圧の予防・アレルギーの予防等に優れています!



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